2011年3月1日火曜日

繋がることばが奇跡を起こす

日本エスペラント学会(JEI)が発行する、会誌エスペラント(La Revuo Orienta)2001年1月号で、「奇跡を起こすのはわたしたち」という記事がありました。

2001年1月といえば、21世紀、ミレニアムの始まり。
エスペラント運動の伸び悩みを憂えた執筆者の臼井裕之さんは、記事の中で、
21世紀の戦略として3つの提案を行いました。

第一の提案:
エスペラントの言語学的研究を進め、日本のどこかの大学にエスペラント学科を設立する。

第二の提案:
外国語学習への橋渡し。とりわけ英語への。

第三の提案:
地域からの活性化。おすすめは沖縄。沖縄で講習会を打ち、最後のしめに国際合宿をやる。

そして今、この3つの提案に私は、もう一つ加えたい。

第四の提案:
インターネットの大活用。

言わずもがなではあるけれど、少しだけ聞いてください。

人類は今まで2つの大きな転換期を迎えてきました。
一つ目は狩猟から農耕へ。
2つ目は農耕から工業へ。
そして今、3つ目の転換期を迎えています。
工業社会から情報社会へ。

それぞれの時代で大きな革新がありました。
それぞれの社会に大きなパラダイムシフトが起こりました。
それ以前の人たちには、想像もつかなかったようなことが次々と起きました。
私たちは今、それぐらい大きな時代の転換期の真っ只中にいるのではないでしょうか。

言論の自由が推進され、私たちはいろんな情報を得ることができます。
いろんな考え方を知ることができます。
そして、生き方を選択することができます。

たとえば、フェアトレード。
なぜ、高いのにわざわざフェアトレード商品を買う人がいるのでしょうか?
それはその人たちの考え方ですよね。
それができるのも、個人に与えられた選択する権利があるからだと思うのです。

臼井裕之さんは木村護郎さんとともに、事実上日本に初めて「言語権」という概念を紹介しました。


ことばを選ぶ権利。


自分が何語をしゃべるのか、どこの方言をしゃべるかということは取りも直さず、
どんな人と話をするのか、
どういう人が集まるコミュニティに属するのか、
誰と友達になるのか、
ということに関わってくるはずです。

「ことばの選択は生き方の選択である」
これが、最近わたしが行き着いた“想い”です。

この情報化社会の中、どんどんインターネット技術が革新され、
iphone、ipad に代表されるような新しい道具が生まれ、
驚くほどの勢いで、今まで考えられなかったインターネット上のサービスが生まれています。

約40年前、人類は月に到達しました。
人類宇宙時代も時間の問題です。
でも、その前に情報化の波が半端ない。
情報化によって、今まで繋がっていなかった人々が容易に繋がるようになりました。
繋がることによって、蜜なコミュニケーションが生まれました。
そのうねりが、今も吹き荒れる中東の革命を導いています。
ひとつには、アラブ諸国でアラビア語が共通語として機能しているから、ということが大きいそうです。

これから世界はもっともっと繋がる。
もっともっとコミュニケーションが生まれる。
国境を超えて、いろんな垣根を超えて。

その中で、わたしたちはどんなことばを選択しますか?

「世に生を得るは事を成すにあり」という言葉があります。
私はこの言葉に大変共感を抱きます。
私が今一番心をくだいているのは、沖縄国際青年エスペラント大会(IJK)です。
エスペラントを少しでも多くの人に知ってもらい、少しでもいいイメージを持ってもらいたい。

沖縄IJKを成功させるため、皆さまのお力を貸していただけませんか?

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